株の植え方。

運用スタイルは中長期です。株の成長・収穫の過程をお届けします。

【2193】クックパッド 株主優待が届きました。

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クックパッドから株主優待が届きました。

クックパッド(株)【2193】

料理レシピサイト「クックパッド」を運営しており「毎日の料理を楽しみにする」ことを目的に掲げていますが、経営状況は芳しくありません。

どんな会社?

2010年以降から利用者が急増した料理レシピ「クックパッド」を展開しており、利用者は月間5,000万人以上と化け物級です。ただ、最近はYahooが展開するクラシル等が台頭していることから利用者は右肩下がりで収益源である有料会員も減少を続けています。

売上および有料会員の推移

サービス開始は1998年ですが、利用者が増え始めた2010年から3年毎の推移は下表のとおりです。

プレミアム会員数 会員売上 広告売上
2010年 10万人 3億円 1億円
2013年 100万人 30億円 20億円
2016年 192万人 89億円 51億円
2019年 199万人 73億円 30億円
2022年 168万人 64億円 15億円

クックパッドの最盛期は2015年~2016年で、それ以降は右肩下がりですが、それでもまだまだ多くの利用者がいるコンテンツとなっています。プレミアム会員の減少に伴う会員売上の減少も大きいですが、それ以上に広告売上の減少が著しく、経営に大きな打撃を与えています。

株式情報

本社は神奈川県横浜市に位置し、決算月は12月です。株主優待は自社サービスの利用券が頂けますので、クックパッドをよく利用される方は恩恵がとても大きいです。配当金は残念ながら無配ですが、利回りなどを紹介していきます。

株主優待

権利確定月:12月 年1回

株主優待は例年通り、cookpadの会員サービスの月額料金(308円)が無料になることは変わりがありませんが、クックパッドマートという生鮮食品ECの割引クーポンが発行される見込みとなっています。

保有数 1年未満 1年以上
100株

①6ヶ月無料

②クックパッドマート割引クーポン

①1年無料

②クックパッドマート割引クーポン

権利区分は100株のみで、cookpadの会員サービスの月額料金(308円)が無料になります。更に今年からクックパッドマートという生鮮食品ECの割引クーポンが発行されました。1,000円のお会計に対して500円割引と嬉しい特典が追加されました。

長期保有特典も設けられており、1年以上であればクックパッドのプレミアムサービスを完全無料で利用できますので、当該サービスを愛用されている方は恩恵が非常に大きくなります。

私はクックパッドマートを頻回使用しているので、割引クーポンが発行されたのが一番嬉しいです。

クックパッドマート

クックパッドマートは、生鮮食品ECアプリとして開発が進められて、2018年9月22日よりサービス提供が開始されました。生産者と消費者をつなぐプラットフォームの役割を担っており、農家の方がフリマアプリのように出品して、利用者が注文する形式です。

注文した商品は提携施設の冷蔵庫に運ばれて、利用者が自分で取りに行くスタイルで「送料無料」です。自宅配送もしてもらえますが、そちらは有料サービスです。

サービスの目玉の一つに毎週1回配送される「定期便」というのがあります。

クックパッドマートの定期便サービスです。

クックパッドマートの定期便です。
週に1回ですが、卵10個や牛乳1Lが108円と破格の安さです。

卵1パック10個入りや牛乳1Lが108円と驚きの安さで販売されていましたが、2023年3月から税込200円に値上げされました。

利用方法は、自分の好きな曜日を設定して提携施設で受け取るだけです。エリアが首都圏に限られているので利用できる方は限られてしまいますが、対象エリアの方は利用を検討された方が良いレベルのサービスだと感じています。

私の場合は近隣のローソンが提携しており、コンビニ内にクックパッド専用の冷蔵庫が置かれています。24時間好きな時にアプリ内で生成されたQRコードをかざして商品を受け取るだけなので本当にお手軽かつ安くて家計が大助かりです。

なお、定期便のサービス以外にも野菜や肉、魚などを農家さん等から購入でき、近隣のスーパーより安く購入できるケースが多いです。旬の野菜などがピックアップされるのも嬉しく、明後日届くように設定しても滞りなくローソンに配送されるため、流通ルートをシステム化は純粋に素晴らしいです。

利回り

項目 金額 備考
1株 ¥198 2023年4月時点
100株 ¥19,800  
株主優待 ¥4,196  
配当金 ¥0  
利回り 21.19%  

1株あたりは200円未満と非常に安価で、投資金額はわずか2万円未満と非常に手が出しやすいため、日常的にクックパッドを愛用されている方は5年で元が取れる超高還元銘柄です。さらにクックパッドマートの利用者であれば500円分の割引クーポンも乗りますので、株主還元が最大化します。

ただ、肝心の株価は2016年の2,800円のピークを境に右肩下がりを続け、今や10分の1以下の200円未満まで落ち込んでいます。前述したとおり、会員利用者も2016年がピークで、それ以降は年々減っており、収益の柱である会員費の売上が激減しています。利用者の減少に伴い広告収入も減り続け、事業として成り立っているのか疑問になる決算を出しています。

2017年からは投資期間として、2027年まで莫大な開発費を支出すると公言しており、それに伴い配当金も無配に転落しました。

業績の転換

一つの転換点はやはり2016年で、業績を拡大させた当時の社長と創業者の対立が表面化してしまい、創業者が実権を握ることとなりました。それ以降は業績低迷が続き、直近の通期決算では、売上100億円(内訳:有料会員70億円、広告20億円)に対して営業赤字は26億円と散々たる数字となっています。

しかし、生鮮食品ECアプリ「クックパッドマート」が起爆剤になりそうな勢いです。実際にアプリを使ってみると、色々な生産者の野菜などがみられ、道の駅のアプリ版といっても良いかもしれません。ここ最近は認知度も向上してきているので、どのような業績になっていくのか注視したいところです。