丸善CHIホールディングス【3159】
書店の大手ではありますが、ネット通販の攻勢で厳しそうに感じます。
チェーン店の大手は紀伊國屋書店ではありますが、ジュンク堂書店も負けず、劣らずといったところでしょうか。
どんな会社?
書店 :丸善ジュンク堂
学術 :丸善雄松堂
図書館:TRC(図書館流通センター)
丸善CHIホールディングスはこの3本柱で経営を行っています。
大学や教育機関からの受注が減少し書籍の販売・設備の投資も芳しくない経済状況です。その一方で図書館の事業は上昇気流に乗れています。
スマホの時代に移り変わり、電子書籍(小説や漫画)が多用され時代の流れに沿うように丸善も変革を行っており、新しい書店収益モデルの創造に挑戦しています。
株主優待
権利確定月:7月
100株 :500円
200株 :1,000円
500株 :2,000円
2,000株:3,000円
3,000株:4,000円
4,000株:5,000円
5,000株:6,000円
2019年の贈呈分から一部、株主優待の改悪が行われました。
100株:1,000円から500円へ減額になりました。
200株:1,000円が新設されました。
500株以降は前回と引き続き同じ内容となっています。
株主優待としては、丸善・ジュンク堂で使用できる商品券が贈呈されます。
書店ではもちろんのこと、日本橋および京都にあるMRUZEN cafe でも使用できるようです。
利回り
1株:371円(2019年11月時点)
100株 :37,100円
株主優待:500円
配当金 :0円
500÷37,100=1.3%
利回りは1%台まで落ち込んでしまいました。投資金額が3万円台というのは魅力的ではありますが・・・
低予算での投資がしやすいせいか株主数は右肩上りで上昇しています。
ここまで株主数が伸びてしまうと優待コストもバカになりませんよね...笑
それにしても配当金が0円かつ優待改悪にも関わらず根強い人気の銘柄です。
株主総会
2018年の株主総会は年休を取得して参加してきました。
大手企業なだけあって参加者数は多く、関係者の数も相当数いらっしゃいました。
株主に対する質問にも真摯に答えていましたが、質問対応だけで1時間と長丁場でした。事前質問を受け付ける等の課題はあるのかな?と思いましたが、生の声をその場で聞くというのも経営者と株主とのコミュニケーションですよね。
質問対応
また、関係者からの質問も投げかけられました。
「丸善ジュンク堂さんクラスの大規模な書店が閉店してしまうと、出版社は大打撃を受けます。もしも閉店・スクラップする展望があれば教えていただきたいです」
と切実な訴えがあったのも印象的でした。
確かにジュンク堂は大手書店ですが、出版社があってこそ成り立っている業種ですから、小売り等の関係者も大切しなければなりません。安定的に経営してもらうのが最善ですが、ライバル企業も多いことですし苦渋の決断も時には仕方ないのかもしれませんが・・・。
お土産
丸善の株主総会はお土産を頂くことが出来ます。
入場券と引き換えになりますので、説明会に出席したい方は帰り際に貰うことになります。お土産だけが目当ての場合はすぐに貰って帰る。という方もチラホラいらっしゃいました。
商品はハヤシライスのレトルトパックです。
パッケージは本のデザインで1箱に2パック入っており、定価1,300円(税抜)です。
本屋さんなのに、なぜハヤシライスを・・・?と思い調べてみたところ、
丸善創業者の早矢仕 有的(はやし ゆうてき)さんがハヤシライス考案したのが発端らしいです。
※諸説あり
業績
決算年月である、2018年1月は3億円の赤字でしたが、2019年1月は24億円の黒字を達成しています。
営業CFも安心できるような数字まで戻ってきていますので良い傾向です。
書店業界の競争は激しくネットショップとの戦略も同時に行わなければなりません。
そして関係業界の雇用も守っていく社会的責任もありますので、今後も健全な経営を継続していっていただきたいですね。